社会科見学

2007年01月26日

仕事の帰り道、あるパチンコ部品メーカーに立ち寄った。
ここは小さな末端の下請けメーカーであり、パチンコ台の間に
挟まれたサンドイッチと呼ばれる箇所の部品を作っている。

取引先は有名な印刷機メーカーだったり、時計メーカーだったり、
家電メーカーだったりする。しかし名前が世に出ることは無い。
やはりギャンブルに加担するのは悪いイメージにつながるからだろう。

それでも大量の紙幣をスムーズに流し、正確にカウントし、
不正を無くすためには、一流の技術が必要不可欠となる。
そして入れ替わりの激しいパチンコ台の製作こそビッグビジネスなのだ。
だからこの業界は製品の品質にめっぽう厳しい。

プラスチック溶液を型に流し込む時に発生する小さな気泡や、
型から外す時にできる小さな押し跡、機能には全く支障が無くても却下される。
確率の世界において製品の個体差は許されないのだ。

こうしてお客さんが作った1つあたり3円50銭の製品がスクラップになった。
現場の厳しさというのは、言うのは簡単だが実感するのは難しい。

技術者という仮面を付けて、のほほんと工場見物しに来た素人の僕に、
工場長は歩きながら色んな事を教えてくれた。
その言葉に難しい用語は出てこなかった。

なんでそんなに良くしてくれるんだろう。
いい大人になりたいなぁって思った。

neopozi at 22:07コメント(1)トラックバック(0) 
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